FZ750 1FM KDX250 Overview HOME

YAMAHA FZ750  3KS  FZは気に入っていた。色は黒一色のオリジナルだが。悪くないと思っていた。ローソンに思い入れもないし、まだまだ長く乗るつもりでいた。
 ただ、走っていると、ピークパワー付近で「ほんとはもっと出るのに」と言っている気がした。ニセCBXもそうだったが国内仕様ナナハンは自主規制値の77馬力である。250からしてホントは出るのに、輸出用同型車はもっと出しているのにという自主規制である。その仕組みが体感できるようになってきた。エキパイとかインテークとかいろんなところの細工でフルパワーになるという情報は雑誌にあふれていた。
 性能を耐久性とか生産コストとか工業製品としての制約で抑えているならまだしも、法律で抑えられているというのは機械フェチとして不愉快なのだ。
 そんな気分でいた日々にYSP三鷹に行くと、輸出仕様のFZが展示されている。すでにプライスダウンの値札がついている。目の前に鰹節がぶらさがっているぅ。
 「交換したらいくらになる?」答えを聞く前に腹は決まっていた。
 92年の春である。
 CBXを買うときは予算の問題もあった。FZ1号車のときは色の制約があった。今回はリッターにしてもよかったのだが、「135馬力フルパワー」とか煽られると、「100馬力超えたバイクに乗った自分が信じられるか?」「250時代から負けたことないじゃん」「1000に乗って負けたら言い訳がないぞ」「ちょっぴり弱点のあるバイクに乗るからおもしろいんじゃん」というひねくれた気分には「フルパワーただし750」というのがぴったりだったのだ。
・・・・246な人々に会うまではね。