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 泥沼は赤い??
 ある日、夜中に遊びに行こうとしてFZを出した。
 快調にスタートして2kmほども走ったころから一気筒怪しくなってきた。回していればかぶりが取れるかと思ったが、なんだかもう一気筒いったような雰囲気だ。とうとう走れなくなって、停まるとストールした。
 再始動しようとしたが、アイドリングはするものの発進できない。
 バッテリーも心配になってきて、2km押して帰るはめになった。なるべく坂道を避けるルートをとったのだが、押して歩いても30mごとに休憩を入れる。最後の上り坂は迂回すると400mは遠回りになりそうなので、50mの距離で3m上がるような坂に挑戦することにした。

 上りで重さを増した車体が動かない。休憩しては50cm進むというようなことを繰り返す。雨上がりで湿った路面に足がかからなかったりすれば、まったく動かないうちに休憩に戻る。通りかかる人に押してもらえないかな。今なら、30mで1000円でも喜んで出すぞ。すぐそこに交番がある。夜中にバイクを押してるなんて怪しいに決まってる。職質でもされたら押してもらおうと期待しているが、一向に出てこない。坂の5分の4も登ったころやっと自転車で巡回する姿に出会ったが、なにもせずに通り過ぎる。えぇぇ?怪しいじゃん。声くらいかけろよぉ。
 わざわざ呼び止める根性もなく、残りを上りきった。

 オレンジジュース?
 さて、日を改めて。 かぶったと信じきっていたのでプラグを交換する。
 色はたいして悪くない。ともかく交換して始動を試みる。
 ? 改善しない。
 エアクリーナは大丈夫。しょうがない。キャブを開ける。
 ん?! なんでフロート室にオレンジジュースが入ってるの??
 しばらく、なんのことだかわからない。

 錆だ!

 水に溶けた錆だ。
 結構な油面、いや水面だからガソリンが回ってなかったに違いない。
 
 燃えるものがなければエンジン回んないなぁ。
 タンクを取り替えたときに、キャップの締め付けがずれていて雨が入ったのだろう。キャブに回ったガソリンをドレンから捨てる。タンクからガソリンを抜いて、水と錆、その後から正常なガソリンが出てくるのを確認して、トレーシーから抜いたガソリンに入れ替える。
 タンクキャップも液体ガスケットを塗って締めなおす。
 
 なんとか走れるようになった。翌週、「ま」宅へ遊びに行くついでに三京でフケをかくにんする。
 あん?
 7000以上が回らないぞ。ひっぱっても7500で頭打ちになる。
 ギアによっては8000まで行くが、そこまで。
 ええええ?
 もう一度ジェット類を洗浄するしかないか。
 ま宅でフロート室を開ける。
 
 フロートの内部は前回、洗浄する前と大して変わらない状態に戻っている。
 新しい錆が供給された?
 前回、手をつけなかったフューエルポンプ内に残っていた?
 とにかく、ヨーゼフに洗浄してもらって組み付ける。
 タンク内の錆取りをするなら、自宅でしかできない。

 自宅でタンクを空にし、中性洗剤で洗う。mortownの錆取り剤を5倍希釈(3l相当)で使うことにするが、満タンにはならないので、朝昼晩とタンクの内面6面に分けてひっくり返す。1面最低、5時間(推奨4時間以上)。3晩かけたところで週末になった。

 連休、昼前にタンクをなんとかしようと思っていると、ま氏から電話。
 タンクはずしていて走れない。タンクが終わったらフロントフォークを交換したい、というと「来れば、手伝う」と言ってくれる。
 「で」氏に電話して、作業場所を確保する。
 
 そそくさとタンクの処理剤を抜き、乾燥にかけて1時間後に中を確かめる。
 ??? 中に入れた指に赤い粉がついてくる。
 とれてない!!
 可能性として、6面を順に処理しているうち(最長2昼夜)に他の面が新たに錆びたことはありうる。でも、それじゃぁ錆止め効果はまったくなかったわけ?
 
 どうしようかと思ったが、そのままガソリンでひと洗いして、ガソリンを入れ、「で」宅へ向けて走り出す。
 7000以上の頭打ちはまだある。
 ガソリンのせいかなぁ。
 もう一度やり直し?
 ともかく、今日はフォークの件をなんとかしよう。
 
 

 とうとう二桁・・・の「10」