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  オートチョーク機構  2003/Jul.25 & 2005/Apr.13 追補
 「スタートレンジ症候群」を語るのに第1段階、第2段階と言っているのはオートチョークの状態遷移のことである。
  Tracyのオートチョーク機構の構造を確認しておく。

  チェックシートバルブの出口(4)にエンジンの吸入負圧がかかっている間だけチョークはオフになる。

 B.V.S.バルブは内部に2枚のバイメタルを持つ。
 チェックシートバルブは負圧を逃がさないためのワンウェイバルブの経路(3−7−4)と素通しの経路(6−4)を持つ。
 1枚目の低温バイメタルはキャブからの負圧をON/OFFする。低温時
 2枚目の高温バイメタルはチョークの負圧を保持/開放する。 低温時
  低温バイメタル 高温バイメタル
動作温度 44℃以下 58℃±7℃
復帰温度 34℃±2℃ 58℃±7℃



 <第1段階−冷間時
       バイメタル低温−高温
負圧はBVS(Aバルブ)で止まりキャブ(経路4)へ伝わらない。チョークON
 <第2段階−温間時
       バイメタル低温−高温
Aバルブが開くと、負圧が(1−2−6−41−5−3−7−4の2系統で)キャブへ伝わる。チョークOFF
 <第3段階−温間時
       バイメタル低温−高温
高温バイメタル(Bバルブ の経路)が閉じ1−5 −3−7−4の経路のみで負圧がかかる。
同時に、チェックシートバルブのワンウェイバルブ()の働きで(2−6−4間にかかった)負圧が維持される。チョークOFF
このとき、負圧は維持されるとともに、新たな負圧は蓄積されるはずなので、ちょっとくらいの漏れは補われる?
「バイメタル低温−高温」は起こらないはず、かつ起こっても第3段階と大差ない??
エンジンが冷めてきて「バイメタル低温−高温になったときエンジンがかかっていなければ負圧が開放されチョークONに戻る。
第3段階は「温間時チョーク(オフ)」でエンジンオフ後、暖かい間の再始動時にチョークをオフするためにある。(1−2ー3−7−4に負圧がかからなくても、5−6−4(間違い!! 2−6−4 Jan.25,06)に蓄積されたままの負圧がチョークをオフにする)
というより、2−6−4の経路は「エンジンが冷めたときに負圧を逃がしチョークをオンにするためにある。エンジンオフ後、暖かい間はチョークをオフにしない。(Jan.25,06 加筆) 壊れたチェックシートバルブを分解しました(Jan.27,06 加筆)
 この機構のどこかが動作しない場合は、チョークONの状態が継続する。


  2001/Sep./29
 やはり、チェックシートバルブをつないだだけでは直らないようだ。
 明日、シグナスミーティングに便乗してTracyのオーナーも集まる。
 「スタートレンジ症候群」の話題確認のため、できることだけやっておこうか。
 できること=安いことから始める。

 チェックシートバルブがからむ3本のパイプを取り替える。
 この3本、外観はそうでもないが、断面側から見るとすっかりひび割れていた。これでは負圧を伝える役に立っていそうにない。特に、BVSに近い方、たぶん熱を持つ方がひどい。
 パイプくらいなんでもいいだろうと、用品店でヒューエルホースを仕入れる。配管の場所がエンジン近くだから、多少の耐熱性は必要だろう、ということでヒューエルホースを使ってみる。ホースの径はデイトナ系の黒いのは内径4.8が最小だったが、古いパイプは硬化しているはずの内径が4.5くらい?他には内径4.0のキタコの透明ホースがある。内径4.5というのがあればと思ったが、4.0を買う。透明のパイプで耐熱性があるかどうか不安だが、サイズははめてみるとほぼ正解。

 チェックシートバルブとBVSを結ぶ短い2本とチェックシートバルブからチョークプランジャにつながる1本を交換した。BVS根本から負圧コックまでのホースも換えようと思ったが堅くつながっているので、力ずくで換える前にそのままで様子をみることにした。

 換えて、エンジンをかけてみるとスムーズに回っている気がする。そのまま走り出してもアフターファイアを出すこともない。
 昨日まで、走り出せなかった低温域でも発進できる。
 やっぱり、「スタートレンジ症候群」の正体はオートチョークにあったらしい。
 近所を一周して帰ってきても、オートチョークの第1段階、第2段階ともにクリアしたようだ。


ひびの入ったパイプ
キャブ側(真ん中)は傷みが少ない



交換したパイプ
 ところが。
 だいじょうぶかな、と思った瞬間、一時停止したところで2000rpmから回転が上がらなくなった。
 全体のフィーリングからしてチェックシートバルブ周りのパイプが悪影響を与えていたことは確かだが、別の原因もあったと考える方がいいだろう。