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本が好き(濫読自慢)
 親が職業がらか、僕に遺伝した収集癖からか、たぶんその両方から本をたくさん持っていた。退官して職場にあった蔵書を引き上げたときには狭い4畳間とはいえ、ダンボールで文字通り天井まで埋め尽くして、残りは預かってもらったくらいである。
 とにかく、本を大事にすることを教えられ、本だけはねだって買ってもらえなかったものはないと兄が言っていたくらいだから、本が好きにならなければ生きていけなかったのかもしれない。
 小学生の頃、叔父に土産にもらった海洋冒険小説が活字のスタートかもしれない。それ以前も読んでいたかもしれないが、教科書と雑誌程度で小説ではなかっただろう。
 その本を読んでから、トムソーヤの冒険を読み、風邪で寝ているときなどに本を一気読みする癖がついた。ルパンに凝ればシリーズは全作読んだ。ルパンに出てきたから、続きはホームズである。そこから、似たものはしごで江戸川乱歩、クリスティ。ちょっと、横に手を出してドイル、ウェルズなどSFと推理が小学生頃の中心だった。
 中学の頃には、カッコ付けもあって純文学。ジィドから堀辰雄という正当な転移や、夏目漱石に凝って芥川、森鴎外、武者小路、太宰という筋道を取った。一番好きなのは夏目漱石だが、中学に入った頃、ご多分に漏れず猫から始まって全巻制覇するまでに半年とかからなかった。全巻を主張したいがために文学論から文学評論、漢詩集まで無理して読んだ。他の作家は漱石の新刊が出ないから読んだという感じである。
 この頃は文学と科学は並行進化していてSFは星新一一辺倒。ガモフやA.C.クラークまでなんでもありだった。科学?側で影響が大きかったのはフロイドで、文庫化されているものは全部読んだはずである。漱石の影響で寺田寅彦なども読んでいる。
 後は、教養と称して神話、有名文学は読めても読めなくても手をつけた。シェークスピアなどおもしろくなかったし、神曲やリヴァイアサン、エミールなどは読んだのに中身の記憶がない。思想的な本も高校前期までに読んでいる。神話はギリシャが断片的で少ないのでユーカラや北欧神話、古事記に日本書紀、大鏡、増鏡と続く。ホメロス、ガリア戦記、イーリアス、ラーマヤナと続いて、この路線はグリム、アンデルセンへ流れる。
 読んだことを自慢したいだけで手にした本もかなりあった。
 収集家でもあるからこれらはほとんど文庫で集めて今も手元にある。ブルーバックスや新書も、単行本に比べて圧倒的に多い。並べて数えることも趣味だから。

好きな著者
 筆頭は漱石である。好きだし偉いと思っているからそれ以上のコメントはない。

 フロイトは夢判断が面白かったので精神分析入門を買い、文庫化されているものは全部読んだはずである。漱石がイギリスで神経衰弱になり、小説を書き始め、現代人の苦悩を高踏的にとらえたという、決り文句があるが、その辺の視野はフロイトと共通するものがあると思っている。ちなみに、鴎外は幸せすぎて漱石と並び称すに価わない気がする。
 太宰はカッコつけて分かったふりをした時期もあったが、素直に暗すぎる。

 ガモフは少年向けにおとぎ話とも読める科学入門書、ガモフ全集を全巻一気に読んだ。そういう意味ではファーブルも一気に読んで面白かった。シートンは肌に合わなかった、野生のエルザの方がましだと思った。

 著者は忘れたが「なぜ飛行機は飛ぶか」とか、科学の入門書的なものも結構好きだった。このせいで?、フロイトに引かれて心理学を専攻、すなわち文学部へ行ったが、文化系にみえないらしく人文学部機械工学科と言われていた。まぁ、そもそも心理学が文化系かどうかが問題なのかもしれない。