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   眠い
         
    出がけに確認した天気予報に日本列島が映っている。あそこからあそこまで走る? バカじゃないの??

    三田さんは先に行くと言っていた。
 兄田は、指定時間にいると返事がきた。他には?

 夏の夜明けは早い。その夜も明けない頃、公園に行ってみると、秀田は先に出たと言う。

 え?! 言い出しっぺが先に出た? なんじゃそりゃ。
 こっちだって、先に出た方が楽なのはわかりきっている。0時というプランも知っていた。しかし、綿田が先に出ちゃダメと言ったと聞いたので、この時間まで待ってるのに・・・・
    ともかく、もうすぐ夜が明ける。東の空が青白む頃に出発する。
 走り出すと、通勤? 夜遊び? のスクータが見切り発進を繰り返すのだが、次の信号までに抜き返されるので、何度目かの信号停止で、後ろからこちらをしげしげと見ている。
 別に改造なんてしてないよ。いちよ〜、のーまるです。

 追いつきはしないが、先を追っている形だから、夜中の誰も横切らない赤信号にいらだつ。信号無視はしないと決めている。

 4号に出ると、目の前にニンジャが。すぐに、信号でちぎられる。
 環七を渡るまで、25分。
    しばらく先で、トラック渋滞にはさまれているニンジャを発見。
 小ささを利用して前へ出る。

 1時間で荒川を渡れたらいいと思っていたが、16号を過ぎ、渡ったのは1時間4分過ぎだった。

 1車線のバイパスにトラックがつながる。それなりの速さで流れているんだろうが、じゃまだ。
 走行が100kmを超えても、燃料はまだある。長距離だとこんなに伸びるのか?
 バイパスが2車線になってしばらくすると、さっきのニンジャが抜いていった。あぁあ・・・・
 こちらはそろそろ給油だ。大型バイクが200km以下で給油するとは思えないから、倍以上の回数は止まらなければならない。
 スタンドに入ろうとしたら、セルフではなく、しかも、並んでいる。あきらめて再発進。120kmを超えても、まだ、ガソリンはもつようだ。このあたりから霧? 靄? あたりが白い。
 かなり先のスタンドに入り直して給油。すぐ出発。

 バイパスで走りやすいが、トラックの連続。靄も続く。
 淡々と走って、次の給油。先が長い、当分、走ることと給油することしかすることがない。

 しばらく行くと、なんだか、ポッと、アクセルのつきがよくなったような・・・
 ? 全開続きでマフラーのカーボンが焼けたか? あるいは、街乗り用に得体の知れない安売りオイルが入っていたのが、注ぎ足しておいた純正指定のオートルーブに切り替わったか??
 ともかく、8,500までで 1.05程度が限界だったのが、8,800まで回って、1.1出てる。

 ほとんどの区間を全開キープで走り抜ける。

 大都市のそばのバイパスは車線が広くていいが、時刻柄、通勤ラッシュが始まりはじめている。
 東京と違って、抜かれるのに慣れていない車両を抜くのには余計に注意が必要だ。まぁ、それでも抜きまくることに変わりはない。
 とにかく、バイパスは全開。しかし、1車線では黄色線をまたがずに進む。
 3度目の給油。

 今度は、10時前後に次の大都市のそばを抜ける。バイパスが4車線あっても、クルマで満たされている。バスを使え、バスを。地球は温暖化しているんだ。

 10時5分くらいに川を渡った。
 10時15分くらいに、また川を渡った。なにか有名な川のような気もするが忘れた。

 ただひたすら走る。やっと半分を過ぎたか??

 次の給油でスタートしようとすると、セルが回らない。

 あ、やったか?

 見ると、前日に処理したはずのアースラインが、また外れている。

 場所が分かっていて幸いだったが、考えてみればこのライン。メインのアースラインだ。はずれれば、充電もできなくなってしまう。
 リュックにあったステンワイヤーで結ぼうと思ったが、切るのに一苦労。
 切ってみたがうまくつながらない。
 幸い、アースラインは増やしてある。どこかに、接地させれば、あとはつながるだろう。適当なボルトを緩めて、そこにからませて止めた。
 セルは? かかった。

 20分強のロスで再発進。

 一車線区間に入り、トラックの後ろでまったりしていると、セローが追いついてきた。

 セローかぁ。都内なら、たかがセローとしか思ってないのだが、追いつかれてすぐに、右側から前に出られた。

 セローなのにぃ。
 と、左側から着いていってみる。
 結構早い。
 やはり侮ってはいけない。

 しばらく、先行されながらも着いていったのだが、トラックを右側から抜くのに着いていこうとすると、追い越し加速が悪くて出遅れる。

 うぅぅぅ、セローは速かった。 シフトダウンさえできれば・・・・・

 しかし、中だるみでまったりしていた気力が、このチェイスで再び勢いづいた。

 ずいぶん走っているはずなんだが、やっと、国道のキロポストで500kmを超えたところだ。
 すでに、かなり走っているので、ブレーキが摩耗して、目一杯握っても、停止線で車体半分はみ出す。疲れもあるのだろうが、ブレーキは確かに前後とも甘くなっている。

 そろそろ、分岐点のはずだが、通り過ぎたらえらいことだ。

 不安になった頃、まだ早いがスタンドに入る。
 が、セルフで人影がない。

 とりあえずトイレに行って、事務所の中を覗くと、ハーフミラーみたいなウィンドウからヒマそうに外を見ているおじさんを発見。

 行き先もよく分かってないんだが、適当に説明すると、この先2kmくらいで分岐らしいとわかった。

 ラッキー。
 給油せずに出るはずだったのだが、お礼半分で給油する。

 さて、唯一の分岐をクリアして山道に向かおうとすると、ニンジャが?!

 あれ? まさか、朝のに追いついた? 違うルートできたのかも。

 追っかけたい!

 しかし、交通量の少ない山間の国道。追い越しをされると、またもや着いていけない。
 直線では当然・・・・・

 うぅぅ 峠まで着いていければ?

 いけなかった・・・・・

 それでもがんばっていると、給油でもしたのか、また前にいる。

 しばらく食い下がったが、やっぱりダメだぁ。

 しかし、時計を見ると、がんばれば○時間を切れそうな・・・・ 
 さっきの給油は予定外だったが、運がよければ最後までもつ気がしてきた。ダメでも予備ガスは背負っている。目標を切り替えて走り続ける。

 で、峠にはいると、  のぼらないじゃない・・・・

 高度が上がっているせいもあるのだろう、カーブで減速すると、立ち上がらない。
 止まらないだけマシという状態でつづら折れの峠を登る。

 やっと、下りにはいったが、甘くなったブレーキでは、コントロールがいまいち。
 そんな泣き言の言い訳しながら、へろへろになった頃、湖が見えた。

    とにかく、あと少し。

 湖畔に止めると、目の前のバイクから声がかかった。ヘルメットかぶってるから誰だかわからん。なんとなく、熊田のダンナらしいと気がついたが、まだ先はある。
 行って来まぁ〜す、と言い残して遊歩道へ走る。

 意外なことに、長時間走ってきたが、ニーグリップしてない分、スクータの方が足が楽?
 結構、軽快に走り始めたと思ったが、やっぱり全部は走れずに歩いて到着。

    到着すると、当然、先発した面々は着いている。

 みんな無事着いてめでたい。天気もいい。

 ともかく休憩。

 で、一息入れてブラブラした後、一度、トレーシーを置いたところに戻って、荷物を片づけ始めると、リュックが濡れてる。

 やばい。

 ガソリンが熱で膨張して、浸みだしてきている。
 缶にギリギリまで入れてあったせいらしい。やっぱり、すこし空気を入れておかないといけないのね。

 背負ってきた3缶をタンクに移す。
 空き缶と、濡れたリュックは炎天下に干して、もう少し休憩。

 また1時間以上、暇をつぶして、なんとなく乾いたようなので荷造り。宴会場に移動しようと、セルを回すと・・・・・

  ジャァァァ ジャァァァ
と、空回りが続く。モータは回っているが、クランクが動いている気配がない。
 スタータクラッチが滑ってる・・・・・

 どうする?!?!?!

 車体を揺すってもダメらしい。

 周りから、モーター周りを蹴ってみたら? と言われ、クランクケースを蹴ってみるがダメ。

 しばらく考えて、ソケットを借りて、アンダーカバーを外し、ローターカバーを外し、ロ−ターを手で回してみた。手応えもなく回った気がしたが。セルを回してみると、クランキングしはじめて、エンジンがかかった。

 とりあえず、カバーを外したまま移動。
   




    雨の国道105号........ 「2日目」