Fazer Diary 02 The Index of Fazer Diary HOME
   2010年6月
         
    FZを失って翌々日
  
 YSPに顔を出すと、社長が笑顔で迎えてくれた。

 「鳥取だって?」
 あ、ばれてる。
 任意保険をここで頼んでいるから、通報があったな、とピンと来た。

 はなからそのつもりとは言え、これで、よそで買ったら言い訳は通じないわけだ・・・・

 店も車種も選択肢がないと思って見積りをとったら、新車は94馬力で、ここ数年、逆車は入ってないという。
  
 排ガスの関係で輸入できないらしく、YSPだから扱ってないというわけでもないらしい。

 で、フルパワーは150だという。

 「国内仕様は乗りやすいと評判ですよ」って、なにそれ?
 誰に聞いても、聞くまでもなく、中古を探せと言う。

 店のホームページにリンクされてるYSPのネットワークで見つけた中古を取り寄せてくれと言ったら、あれは遠すぎると言う。? ネットワークって何よ?

    そうこうするうちに、その店で、逆車の中古が入ると言う。
 だから探さなかったなんて姑息な店ではないと信用してるから、色は希望と違うが、ともかく、お取り置きを頼んだ。

 で、見に行ってみたが、どうせいと言うんだ?

 選択肢はない。フルパワー、インジェクション、倒立、ETC着きという車両が、ここ数ヶ月でもう一度この店に来る確率はどれだけあるの??

 そもそも、FZの20年、なにも買わずに付き合ってもらったのが、このYSPだというのが、ヤマハ以外に選択肢がない理由だ。
 ここで、他店で買ったら、二度と来られないよね。

 なんてわけで、外装難あり、まぁ、その分、お手頃価格か?? そうでもないか?という車体で即決しました。

 で、見に行ったと言いながら、なぜか住民票が懐にあったので、即決一週間後に納車。

 で、納車の日は、キャンプのお誘いがあるというご都合主義で、店から直行で、のこのこ出かけてしまう。

 さて、走り出すと、こんなもんですかねぇ。「しばらくおとなしく走ってくださいね」と見送ってくれた店長の言葉を胸に、FZ1様のご機嫌を伺う。

 跨がってすぐ、タンクの幅が広くて足が開いてしまうのが違和感として感じられる。なんかサンダーエースみたい? 跨がってみもせずに買ったのは失敗??

 それに、FZS発表時というか、FZ400のときからハンドル回りの造形は不満だったのだ。
 跨がる前から、なんでバーハン?、しかも、この育ち過ぎのきのこのようなハンドルポストはなに?
  というのが買っても変わらぬ印象だ。

 手の位置は、FZと比べて、高さでこぶしひとつ高く、前後で、また、こぶしひとつ後。
 どうせ見にくいだろうから変えなきゃ、と思っていたカウルマウントミラーは意外と後方視野が広い。
 見る分には問題なさそうだが、横の張り出しが大きいので、変えるかどうかは考えどころ。

 渋滞路を適当に走って肩慣らしの後、15分後には、給油して首都高へ。

 なぁんか、てれてれと流してる感じなんだが、気がつくと右車線の車が後方に消え去る・・・

 え?
 メーターを見てみると体感以上のスピード。

 おぉ、速いんだ、これ。

 首都高から高速へ。
 やっぱり、FZのイメージより、何割か体感速度が低い。

 20年後の設計ってこういうものなのね?
 料金所へのアプローチ区間、2kmほどで、結構な速度が出ている。
 前オーナーが背の高いタイプに交換していたスクリーンも、この速度域では有効なのだろう。FZも逆車だったから背の高いスクリーンだったが、途中で国内仕様に交換して、ちょっと不満だった。

 そういえば、このエンジン、ハイオク仕様だそうだ。

 圧縮を高めてあるので、ノッキング対策だろうとのこと。
 そういえば、高速域でのエンブレがきつめに感じるのも、高圧縮のせいなのか?

 さて、逆車って、リミッターないよね?

 即決でなにも確かめてないんだが、いまさら聞くくらいなら、試せばいいじゃん。

 本線を走って、0.8で巡航に入っているところから、アクセルを開けていくと.9を超えた。あぁ、ないのね? この上で効くってことはないよね? 1ちょっとまで確かめて、少し落とす。

 不満たらたらで、すぐにも変えようと思っていたハンドルも、これでいいのかどうか、もう少し乗り込んでみてから判断すべきかも。
 ハンドルの評価は、ワインディングでの使いやすさ次第だな。

 高速を降りて、山へ向かうのだが、キャンプ場に行く前に調達した食料が、思いつきで出てきたために、ありあわせのヒモで縛ってあり、しっかり止まっていない。
 今日のところは、車の後をおとなしく走る。

 で、酔いつぶれた翌朝。さて、どうやって帰ろうか?

 SAで手に入れた地図を便りに、一般道のルートをプラン。

 帰り道で走破できそうな国道が407だ。
 東北道を目の前にして、関越道方面に向かう。

 途中、タンク幅が広すぎると思ったのは、こぶしひとつ腰を後ろに引くとぴったり納まることを発見。

 足利から「407ここから」という標識を曲がる。

 標識を見て、ふと、全線でおにぎりマークは何個あるのか? と考えた。

 14個目と17個目は柱でなく歩道橋に着いていた。

 で、18個まで数えて、17号にぶつかって直進すると140になった。407はどこよ?

 ぐるぐる回ってみると、407が見つからない上に、元の17号にも戻れない。20分近く迷って、やっと140に戻って、初めて地図を見た。こんなこと連れがいるときにやったら顰蹙だな。それ以前に、ストップ命令が出ているな。407を見つけて、やっと19個目のおにぎりを確認。

 途中、斜め後ろへ鋭角に曲がってバイパスに入ったりしながら、よくわからないルートを走る。

 燃料計はデジタルのドット6本表示。リザーブはないそうな。

 初めてだから確かではないが、1目盛当たり40kmくらいか?
 とすると、6本、240kmで空になる?

 18lタンクが240kmで空になったらリッター14しか走らない?? FZ並み? って、所詮、FZか?

 予定通り、オドメータが240kmを超えた辺りから、燃料計が点滅し始めた。

 ちょっと休憩して走り始めるとメーター表示が変わっている。リザーブじゃないが、燃料計が0?を指したところから、新たなカウントが始まっているらしい。

 そのカウントが25kmを超えた。
 いきなりガス欠で押して歩くのも情けない。
 大事をとって、そろそろ給油。

 さて、407は229に合流しておにぎりが消えた。どこまでが407なんだ?
 ここまで、おにぎりは36個見た気がするが、途中、気が散っていたので、全部かどうかわからない。

 16号まで行って終わりだと思っていると、16号合流直後に「407 坂戸」の文字が。

 坂戸ってどこよ?

 確か、埼玉の地名だったはずだが、こっちの方角だっけ??

 そのまま走ってみるが、二度と407の表示は現れない。
 まぁ、ここまで来れば、走り残しがあってもやり直しはきく。
 青梅街道に曲がって、帰る。

 朝から、5時間、ろくに休憩せずに走っていたのだが、尻が痛い?
 シート形状悪い?慣れ?乗り方悪い?5時間走るのがばか??

 道が太くなったところで、なんかまだうまくいかない全開加速に何度か挑戦したのだが、やはりいまいち。

 ワイヤークラッチに慣れていないせいかと思ったが、どうもそれだけでもない。インジェクションの性格が読めてない? 課題だ。

 途中、帰り道になってしまったので、またYSPに寄って、まだ自宅に帰ってないと報告。

 帰ってから確認すると、407はやはりあそこで終わっていたらしい。坂戸は過ぎてきた方向だから、どこかにバイパスでもあったのかもしれない。

 で、ガソリンはガス欠寸前かと思ったら、満タンに入れて10lしか入ってない。って、リッター26kmくらい走ったってこと? FZは14くらいで泣いていたのに比べて、驚くほど?

 が、タンクに半分、燃料を残してワーニングが点くって、それもどうかと思う。
 これも、過保護設計??
   




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