FZ1000 Diary Part30b FZ1000 Diary Part30d The Index of FZ 1000 Diary HOME

         
   参拝
           
    着いた! とメールを出す。
 とはいえ、この時間。
 と、思ったら、伊勢で待ち合わせ予定の先田から返信。
 予定が見えなかったので、言っていなかったのだが、できれば、伊勢から、宿泊予定の永源寺まで上野経由で走りたい。そうすると、伊勢での待ち合わせは、彼にとって回り道かもしれないと思っていた。

 都合がよければと確認して、待ち合わせ場所を道の駅茶倉に変更。

 話がついたところで、参道脇の駐車場の石垣にもたれて仮眠。
 うとうとしながら、起きるという感じで、5時半から8時過ぎまで休憩。正味1時間ちょっとは寝たのか??

 なぜだか、5時前に着いたときから、参拝の?クルマが多く集まっていた。
 神社へは早朝に来るものなのだろうか? 今日は1日だし、なにか行事でもあるのか?

 ともかく、休憩して8時も過ぎると、早朝組はすでに参拝を済ませているらしい。駐車場の隅といえども人がうろうろするようになって立ち上がる。

 まずは、参拝でしょう。
 参拝客が鳥居の前で一礼するのを、ぎこちなくまねしながら宇治橋を渡り、手を洗う。

     音高く玉砂利を踏みしめながら奥へ進む。妙に元気に歩いていると、前を行くおばさんが何者かと振り返る。

 前に来たときは式年遷宮とかやっていたかもしれない。その後にも一度来てるか?
 なんだか、ここへはいつも一人で来ている気がする。

 丁重に2礼2拍手する人たちを真似てお詣りをする。
 ここは2礼でよかったんだよな??

 別宮の荒祭宮にもお詣りした後、珍しくお札を買う。



   朔日餅
           
    さて、お詣りも済んだ。今日、この日に伊勢に来たかったのは朔日餅が買いたかったからだ。

 参道すぐ前の赤福に行くと、店員が先客に「おかげ横丁にならあると思います」と説明している。後ろからのぞくと朔日餅らしきものがない。こっちはもう売り切れか? 向こうになかったら、なんのために徹夜で走ってきたのかわからない。
 不安を抱えて、早足でおはらい町通りを行く。

 本店にたどり着き、朔日餅があるのw見てそそくさと買う。買えた。これで、今回の目的の半分は達した。

 さて、赤福氷。と、思ったが、諸般の事情により、明日また来る可能性が高い。見ると、水まんじゅうが冷たそうなので、それを頼んだ。
 店員さんは、時代不詳のノスタルジックな制服を着ている。こういう制服にもファンがいるかもしれないと想像してしまった。

 さて、伊勢での用は済んだ。
 出発を前に、昨日の臭いの原因は何かとバイクを見ると、
 エンジン前部がオイルまみれ........ 
 フィルターケースの回りに大量のオイルが........

 フィルターケースの締めつけが甘かったか? と思ったが、どうもケースの上から汚れている。かといって、ヘッド回りから吹いているわけでもない。
 臭いは、オイルが減ってエンジンが過熱したためか? しかし、水温計が異常だった記憶はない。ただ見てないだけか??

 ともかく、その場でなんとかなることでもない。オイル漏れの場所を探すためにもパーツクリーナをどこかで仕入れよう。どこかで、エアも入れないと。市街へ出てバイク屋を探してエア調整をしよう。
 というわけで、10時過ぎに走り出す。

 バイク屋を捜して23号を避け、県道を伊勢市街へ向かう、が、渋滞はしてるしバイク屋もない。
 そのまま外宮へ参拝する。ここまで来たら、と月読宮へも歩いて向かう。

 で、走り出したが、バイク屋はない。パーツクリーナーのありそうな店もない。ない、ない、のまま、42号の看板が見えてきた。国道沿いにあることを祈って、42を進む。
 が、茶倉駅へ通じる368への分岐が来ても店はない。−実はバイク屋は1軒あったんだが、気がついたときには通り過ぎていた−
 先田と合流してからガス欠というのも迷惑だから、早めに給油しておこうと、368に入ってから最初に見つけたスタンドで給油。案の定苦労したけど、なんとかエアも入れられた。

  11:17  569.1km 13.0L


   峠
           
    道はT字路で166と合流した。左へ行って、また右へ。368はこれでいいのか? と思っていると、DIYのチェーン店がある。止まって、バカ安のパーツクリーナーと、他に選択肢のないホンダ純正オイルを買う。
 レジで、茶倉駅の場所を聞くと間違ったことがわかった。さっきのT字路を右だったのだ。でも、間違わなければ、パーツクリーナーもオイルも手に入らなかった。5分と走ってないし。ケガの功名だ。

  11:30  580.9km 茶倉駅

 待ち合わせの2時間も前に茶倉駅に着いた。オイル漏れの確認と休憩がしたかったから早めなのは予定通りだが、この駅、日陰がない。
 建物の中は、ほとんど食堂で、なにも頼まずに座っているのも、まして、居眠りするのは居心地が悪い。二階は展示室と書いてあるが、改装?中で殺風景。窓も開放されていて涼しくない。座ろうにも陽が当たっている。なんだこりゃ!

 腹を立てながら、屋外で過ごす。
 パーツクリーナーで洗浄できるようになるまでエンジンが冷えるのを待ちながら、わずかな日陰で仮眠体制に入る。

 ほとんど眠らないまま、時を過ごしていると先田が到着。
 オイル漏れの件を相談し、見てもらう。
 パーツクリーナーで洗浄しながら点検していくと、どうもオイルラインから漏れていそうだということになった。
 オイルクーラーのジョイントが甘くなっていて漏れているのはわかっていた。
 そこから漏れたオイルがエンジンに降りかかって、それが蒸発して臭ったんだろう、と。
 ならば、原因はわかっているし、帰り着くまでにオイルが空になるほどのことでもなさそうだ。
 結局、なにもしないで茶倉駅を出発。

 実はこのルート、またも国道完走ごっこのターゲットである。
 368に入ってから、ツーリングバイクを何台も見かけた。地元では、それなりの有名コースなのかもしれない。先田も記憶は薄いが、前に来ているという。368は地図で見ると、途中の山間部がよほど狭いらしい。それでも、わざわざここまで来たので、368を伊賀まで行きたい、と言って先導を頼んだ。

 走り出す。山間部のタイトターンになると、またもや低速不調のため立ち上がりがぎくしゃくする。それはそれで事実なんだが、先田の走りをトレースしていくと、自分がスクータ乗りに慣れて、的確なシフトダウンをしていないことがわかってきた。
 コーナーアプローチの減速をブレーキだけで済ませて、減速してからシフトダウンしている。しかも、1段落とし方が足りていない。

 十分に落としても、エンジンコンディションは悪いのだから遅くなる。それに輪をかけてヘタレた走りになっている。それじゃぁ、ダメじゃないっすかぁ。

 わかっていても、身体が馴染まない。シフトダウンすると高回転のエンジン音が不健康に聞こえてアクセルが開かない。

 言い訳。言い訳。自分にしてもしょうがない。少し、鍛えんと。

 途中、狭いところもあったが、心配するほどでもなく拡幅工事の進みつつある368を完走して、伊賀で25号にぶつかる。ここから、少し迷って307へ出た。
 そういえば、307は合流予定の呑田が使うルートではないか? 時刻も手頃だし、連絡を取ってみる。

 信楽で土産を物色している間に連絡が取れ、無事合流。
 後は、呑田に先導をまかせて走る。


   お待たせ
           
    実は、今回のツーリングの目的の半分は朔日餅。残り、半分は糸切餅なのだ。−いや、その。本当は、来てくれた友達に会うために来たのだよぉ〜−

 で、糸切餅の店の場所を確認すると、目的地のちょっと先。ほんの20kmちょっと先。直線でだけど。
 明日は明日の風が吹くよなぁ。今日中に買っておきたいよなぁ。あの店閉まるの早かった気がするなぁ。早いって17時だったかなぁ。今から、砂田に買ってきてって頼んでもどこにいるかわからないし、移動中なら連絡とれるかどうかもわからないよなぁ。信楽を出たのが16時過ぎ。行くなら、今だなぁ。今じゃないと間に合わないなぁ。
 工事信号で停車中、呑田に「ちょっと別行動する!」と叫んで、分岐点まで一緒に行く。

 糸切餅は2年ぶり? しかも、南から行くのは10年ぶり近いか?
 ということで、呑田が右折したのを永源寺への分岐と勘違いして直進する。
 しかし、直進後すぐ勘違いに気付く。目の前に有料区間の看板。あ、くそ。そういえば、あったなぁ。呑田はこれをショートカットしただけなのだ。
 えぇ〜い。昨日1日、有料道路には1銭も払わなかったのにこんなとこで払うのか? しかし、戻りもできない。しぶしぶ150円を払う。

 どうせ金を払ったら、時間短縮に少しでも貢献してもらわないと!
 走る! んが、信号だぁ〜?? バカ言ってんじゃないよぉ。
 しかし、たいして役に立たなかったらしい。17時のリミットに先を急ぐ後ろ姿を、呑田に再度見られていた。
 が、16時半になる。後ろがいてもいなくても待つ気はない。
 いい〜かげん走ったころに、「11km」の看板を見つけて、なお急ぐ。

 到着〜。開いてる!
 しかし、そこは、門前町。
 内宮、外宮、月読宮と回って、ここを素通りしちゃ、験が悪いでしょ?
 大きな太鼓橋を飛び越え、向こう側で見上げていた小さな女の子を驚かせながら、境内へ。で、社殿の前に立つと先客が。
 なんだか、後ろ姿は30になるかならぬかの女性なのだが、肩幅に足を開いて、手を左右に広げたかと思うと、「パン」と辺りに鳴り響く柏手を2つ。そのまま合掌して、しばし不動。
 ずいぶん時間がかかるので、顔を上げたところに足音を聞こえよがしに近づくと、我に返って去っていった。顔は確かめなかったが何者?
 そんなことを悠長に考えている場合ではない。即座に引き返し、また太鼓橋を駆け上る。

 境内を出て店を見ると、仕舞っているところ。駆け寄って、まだあるかと聞くと。少しなら、という。少しで十分。ともかく、旅の目的は果たした。じゃなくって、待たせた友人の元に駆け戻る。

 ガソリンはまだあるが、翌朝そのまま石博峠を越えるなら、心細い。
 山道に入る前のスタンドで給油。しようと思ったら、バイクが6台給油待ちしていて時間を取られた。お互い様なのだが、なんで女って、料金がわかってから財布を捜し始めるんだろ。払い終わっても、どかないし......

   

  17:32  736.1km 13.5l

 そんなところに、砂田からメール。「今、どこ?」
 すぐ行きまぁ〜す。

 とは言ったものの、10年近く来ていない山中。キャンプ場を見つけるまでに右往左往してやっと辿り着いた。

  17:58  761.3km 永源寺

 なんとか、日暮れ前に合流。
    強引に誘った稲田も来ていた。稲田で6、7年? その彼女に会うのは10年ぶりか?? 別に話題といってないのだが、皆、数年ぶりに顔を見て、食事をして、酒を飲みつつ、0時に睡魔に倒れるまで話しは続いた。

     




     会うはずの人と合流完了.......「最終日」