CZ 3rd Diary Part02 The Index of CZ 3rd Diary HOME
 あれ?
 CZ150Rのシートが破れている。
 新品でも1万円前後なんだろうが、中古シートを物色しているうちに部品取り車が出てるという情報が入った。自分1人で丸々1台では手に余るし、数人で欲しいところを分け合う根回しをして、代表で引き取ることにした。

 話が決まって見に行く。走行は8,165.7km。
 ほこりだらけ。外装はヘッドライト割れ。フロントフェンダー割れ。右サイドステップ部欠け。レバー部カバー両側無し。ミラーボルト穴蓋両側無し。トリップ・リセットボタン無し。

 ?  ?

 目立つ傷みは外装だけ? 中身は可動車を放置したまんま?

 こ れ な ら... は.. し.. る..    よ.. ねぇ...... ? ? ?

 オーナーはワンオーナーで、中間加速不良が出ていたものの走っていたものを3〜4年前から放置していたという。
 Tracyとつきあってると、こんなもん当たり前と思えてくる。これが走る価値なきゃ、うちのはなに?
 オーナーに直して乗りませんか?と聞いてみる。乗る気はないようだが、とっても好きなバイクだったので復活させてくれるならうれしいという......
 なりゆきで思わず、直してみる約束をしてしまった。
 とりあえず、部品を期待している人たちにゴメンナサイして引きとってしまった。
 おがたさんに運んでもらって「CZの黄粉和え」(Nov.29,03の現状)との名前をいただいた。

 洗車
 押してみるとなにか重たい。帰ってから確かめるとフロントブレーキを引きずっていた。ブレーキのアジャスターを緩めると軽くなったが、アジャスターは今までの125、150ではあり得ないような位置まで出ている。要点検か。

 押し歩いた感覚ではフロントフォークがかなり柔らかい。
 盛大にオイルを噴いているせいか。今時、オイル漏れしてない車両はないんだが、このままで走れるかどうか?

 その日は1日雨。
 雨で黄粉が落ちるかと思ったが、そう甘くはないので翌日雨の切れ間を見て洗車。

 ステップマットは「白ってあったっけ?」と思うほど色落ちしている。めくって見たら赤だと納得した。その割にスイッチ類の色は鮮やか。

 左側、クランクケース側のエアクリーナをはずすと純正らしいフィルタが入っていた。取り出そうとすると、さらっと粉になる。そっと取り出してみると、陽に当たったドラキュラのように灰になった。
 150で悲惨だったラジエターキャップを点検すると、ゴムもバネもしっかりしている。
取り出して指でなでると灰になるフィルタ
すでに粉
 クーラントは上澄み部分が汚れていたが、ドレンから抜いてみると結構きれい。頻発するオイル混ざりも出ていないようだ。とりあえずリザーバも本体も洗浄して、クーラントを全量交換しておく。

 スピードメータケーブルは36F純正のようだ。いつまでもつかわからないが、延命のためグリスを注す。

 バッテリーは当然ダメ。充電不可。
 フロントパネルをはいだら、純正工具が出てきた。お宝??
 下回りのパネルは左右で違ったネジが入っていたりする。すこしはなにかした跡か?

 メータバイザにはほこりと枯れ葉が詰まっている。清掃のためメータハウジングを分解することにする。
 割れたレンズの前にプラスチック板が貼ってあった。これを固定していたテープがメータバイザに着いたまま風化していて、きれいにはがれないので灯油で溶かした。
 メータバイザにあったヒビもパテで修正して塗装する。
 シリンダヘッド周りは特に異常は見あたらない。
 プラグをはずしてみる。
 プラグ本体はあまり汚れていない、焼け色は普通か? 黒っぽいが3年は経っているからたいした参考にはならない。

 プラグをはずしたついでにシリンダ内に2stオイルをたらしておく。
 

 電気
 まだクランクケースを開ける必要はないと思うが、次の課題はエンジン始動。
 先にガスと電気の準備である。

 バッテリーは36F専用?を買ってこなければならないが、MF?バッテリーを使った実績があって、その方が安いというのでトライしてみることにした。
  Name Capacity Size Maker
  GM7-3B-1 12V 8Ah L:135 W:75 H:133 3.04Kg GS Battery
  FB7L-B FB Battery
  WP8-12 L:151 W:65 H:94 2.7Kg 秋月(廣隆?China?)
 安いものは早速、秋月まで行って買ってしまう。

 と、帰ってから「サイズが合わないからダメでしょう」という書き込みがBBSにある。え? 買う前に言ってよう.....

 一応買う前にサイズを見ているので、約2cm、なんとかならないものかと現物あわせ...... ?? 入った!
 バッテリースペースの上下にゴムが入っているので、バッテリーケースの金属枠の弾性とあわせてピッタリ。
 減速Gで押しつけられる側は壁、加速Gはそんなにないだろう。タイラップで抑えれば十分そうだ。このまま走っても、どこかにぶつかるようなことがなければずれないんじゃないかと期待できるくらいに収まった。
 バッテリーは家電用(?)の「ファストン端子」になっているので、標準のハーネスを生かすために、丸端子をちょっとつぶしてハンダ付けした。

 取り付けに苦労している間に、バチバチッ。おぅ、バッテリーは生きている。
 そういう問題じゃなくって.........
 端子間が近いから線の取り回しやドライバの扱いに気をつけないとショートするのだ。
???
 昔のCZ125のバッテリーが転がっている。12N7-3B
 今度のCZ125のバッテリーをはずしてならべてみた.....???

  YB10L-B2  なぜ違う????.......

 調べると、今回着いていたのはCZ150R用のバッテリーだ......
 大きさ違うのになぜ着いたの????.......
 かと〜さんの写真鑑定によると、バッテリースペースの内側のプラスチックケースがないらしい。
 ひょっとしたら(バイク屋が?)間違ったバッテリーを注文してそれをムリヤリ着けてしまった......? (元オーナーは知らなかったらしい)

 まぁおかげで密閉型バッテリーも着いたわけだし....... よくみるとネジ穴があるので、後でL字形の金具を探してくればバッテリーが固定できそうだ。
あるはずのプラスチックボックス(参考画像)=>

 ガス
 ガスはめんどくさいので、後回しだったんだが、そろそろやらないと先に進まない。
 ともかく、キャブを抜く。そのためにエアクリーナボックスをはずしながら、エアフィルタも見てみた。
 こっちはまだマシか? 触っても崩れない。と、思ったが、やっぱり少しこすると粉になっていく。形を失わないうちに代用フィルタの型を取るために保管。

 キャブ周りをはずそうとするとフューエルなどゴムのラインがはずれない。硬化&固着の結果だからラインはやはりすべて交換か。

 フューエルラインを負圧コック部分ではずしたら、ガソリンが止まらない。
 フューエルコックも分解掃除&部品交換が必要か。
 苦労して、パイプ系をはずしたが、キャブのトップを緩めてもスライドバルブが抜けてこない。損傷に気を使う部位にしては、結構な力をかけてやっとはずれた。スライドバルブには光沢があり、傷も見えないので、ジェットニードル部分で固着していたようだ。
 キャブをはずしてフロート室を開ける。
 ん、くさい。古いガスでおなじみの溶剤系の臭いが立ちこめる。
 フロートバルブはたぶん固まってる。ジェット類は穴があるのかどうかわからないくらいに黒い。ボウルの底はきれいな緑色。
 ジェット類、メインノズルをはずす。冬で、灯油があるのを幸いに、全部石油の風呂に入ってもらった。
 





 本当に動くのか?...... 「2」